横浜のジャック&ベティへ。
「義足のボクサー」は5月末の沖縄から6月の日比谷から全国へと現在も上映が続いてます。ジャック&ベティは横浜の若葉町にある映画館。この街自体がそうですが、館内入り口から待合室まで昭和的な趣きを感じさせてくれます。
「義足のボクサー」を目当に片腕に障がいのある方もいらっしゃっていました。作品自体は観る方の立場とかに関係なく存在していますが、私は密やかに嬉しく思ったものです。
私自身、試写も含めてもう5回ぐらいは観ていますが、知人や関係者など仕事の延長ではなくひとりでふらりと観にくのは初めてでした。
この作品の内容を詳しくは書きませんが、他人から見れば地味なことでもその人にとって必死で求めたものがカタチとなったとき、人は心底幸せだと感じるものだと思います。そしてどんなに不条理であっても自分の宿命を独りで受け入れること。そんなことも伝えてくれる映画だと思います。
尚玄さんがこの作品に挑んでいくプロセスを知っている私ですが、尚玄さんが作品の中で「生きている」ことを強く感じさせてくれます。(細かいところを見れば見るほど感じますね)以前、尚玄さんは「演じる役の人生を愛すること」と言ってました。多忙の中でも小さな映画館に舞台挨拶をするために足を運ぶ。役を生きるだけでなく、生まれて解き放たれた作品を愛するという行為はこういうことなんだなと思いまいた。
これからも東京で公開されるようです。映画館の磁場も感じながらの鑑賞も楽しい。その後に街を散策するのもたまらんですねぇ。
ミニシアター ジャック&ベティ 義足のボクサー上映中
9月10〜9月16 14時25〜 横浜市中区若葉町3-51