東京都写真美術館 山城知佳子 リフレーミング

 特に情報入れずに観にいったのですが、面白いとかいう種類ではなく、かなり重く響く作品群。(そういう意図だと思うのですが)

沖縄という地で起きたことや根付いてしまったもの、失われてしまったもの、という現実を、次元の違う世界を行ったり来たり(あの世とこの世)なのか融合なのか、「聴こえるるものを観て、視えるものを聴く」ことで潜在的な「人類の罪」という現実を感じる、意識する、というのが最初の感想です。

 尚玄さんの最後のシャドーが感情のダンスで、演じることはゆうに超えてて、日常では感じられない人間の奥深くに在るもの、それらの感情の昇華であり墜落であり、言いようのない悲哀を感じましたが、世界で起きていることは現在もまさにその通りでもあると思う。かなり凄いものを観た気がします。

あと墓庭クラブ、がかなりドスンとくる。墓庭でひとり淡々と踊っているだけの映像。けど、独りで踊っているわけじゃないだろう、と感じる。解釈が自由であるならば、御霊をおろす盆踊りような気がした。彼女が代わりに踊っているのかもしれない。

https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4023.html