さて、師走の慌ただしい中ですが、密やかに今日から写真を展示しております。
今年開催させていただいたキングスカイや本妙院の写真展というよりは、カフェのオブジェの一部としてですが、大なり小なり20点ほど。
これらの作品は下北時代の2011年から永らく、そして稀に、気まぐれに撮影しては気晴らしに投稿していましたが、少しは積もってきたので楽しんでみようかと。
仕事やドキュメントなどは基本いつも寄り添うことが主ですし、もともとそれを求めて取り組んでいるのですが、これらの作品は完全に自分軸であり、立場が逆転して寄り添って頂いている側になっていること。面白いなと思いました。
今回展示させて頂いているHanaCAFE nappa69は新丸子に来てからとうもの粛々と通わせて頂いていて、古い平家を生かした趣あるカフェです。お茶もお酒も食事も店長をはじめスタッフの方々も素晴らしく、そこに生息する野良猫のマックにちょっかいを出してたまにひっかかれますが、マックと戯れるのが堪らんという場所でもあります。
HanaCAFE nappa69は木曜のみ17時で終了ですが、他は11時〜23時まで。
1月10日まで。
ギャラリーではなくあくまでもカフェなので、あれこれじっくり観れないこともありますが古民家的な雰囲気と共にお茶なり食事なりお酒なりで作品を感じてくれたらよいなと思います。
お近くの際は是非に。おそらく夜などはご連絡くださればふらりと顔出せることもありますので。えぇ、いや夕方からマックと戯れているかもしれんですね。笑
Hana cafe nappa69
Hana 2011~2022
花、一輪。
穏やかな午後の始まりに街へ出かける。
気まぐれにいつくかのお店を散策しては、佇んでいる花々を眺める。
すぐに出会うこともあれば、どうにも惹かれないこともある。
そんなときは喫茶店でコーヒーをいただくことにする。
一息入れて、再び街を散策する。
何となくのときもあれば、確信を持って手にするときもある。
決まったら左手に持って連れて帰り、花瓶に収まっていただく。
意思があると誰かが言っていた。
神様の手のひらで。
肌寒い朝の始りに台所で切水をする。
机の中央に置いて視る。
大人びた背伸びをしているような気がした。
今日は晴れている。
目覚めのコーヒーを淹れる。
いつもの一日が始まる。
花から華へ。
眩い夕空どきに水切りを忘れていたことに気づく。
机の上手に置いてしばらく眺める。
少し縮んだ花びらが揺れたような気がした。
明日も晴れて欲しい。
徒然とコーヒーを淹れる。
いつかの日が訪れる。
神様の手のひらで。
花から華へ。
月光は凛とした影を浮かばせて過ぎてゆく。
朽ち逝くこと華々しく。
在りし日に向き合った、いくつかの記憶。
華、一輪。